カードローンを借りたい人は、お金が必要な人。
お金がすぐに必要な人ほど、買い入れできたとたん、安心してしまいます。返すときのことまで真剣に考えていない人も中にはいるかもしれません。
借金ですから、返済のときは利息を付けないとなりません。利息がどのぐらい取られるのか、ちゃんと考えたことのない人も多いのではないでしょうか。
必要があってお金を借りるのなら、きちんと利息まで考えてからにしましょう。
カードローンの金利と、それからもろもろ発生する手数料についてご説明します。
金利とは? ローンの基礎から理解しよう
ひと昔前は、「高利貸し」などと呼ばれることもあった消費者金融ですが、2010年のグレーゾーン金利の廃止以降は、もともとあった法律「利息制限法」の上限を守っていて、極端に大きな数字ではなくなっています。
グレーゾーン金利の時代は、29.2%などという金利は普通にありました。
このような金利が撤廃された現在ではありますが、それでも決して安い利息ではありません。気軽に借り入れる前に、どのぐらいの利息になるのかは考えましょう。
利息の計算は難しいかと思うかもしれませんが、そんなことはありません。借入額に金利を掛ければ、年間の利息が出ます。
消費者金融の場合、金利はおおむね18.0%であり、50万円を借りる場合の年間利息はこうです。
500,000×18.0%=90,000
50万円を1年間借りっぱなしと仮定すると、利息が9万円となります。実際には、返済があるので借りっぱなしにはできません。
この便宜上の年間利息9万円を1年の日数で割ると、1日の利息が出ます。平年だと365です。
90,000÷365=246.58
246円となります。
30日間の利息なら、次の通り。
90,000÷365 × 30 = 7,397.26
約7,397円です。
ちなみに、消費者金融の多くでは(SMBCモビットにはなし)、初回借入時(または契約時)の、30日の無利息サービスを実施しています。
50万円借り入れたときの30日間の利息、7.397円が無料になるということには、大きなインパクトがあることがわかるでしょう。
カードローンの金利はどのぐらい?
カードローンにも、発行元により種類があります。
大きく分けると、銀行カードローンと消費者金融です。
それぞれの商品は、金利相場(上限)が違います。
銀行カードローン・・・14.0%~15.0% |
消費者金融・・・18.0% |
商品により多少は違いますが、おおむねこの水準です。
消費者金融では、Yahooとみずほ銀行とが組んだ新しい商品「J.Score」の12.0%という画期的な数字が突出していますが、他は同じようなもの。
反対に、銀行カードローンでも、「オリックス銀行」の17.8%、「じぶん銀行」の17.5%など、消費者金融に近いものもあります。
上記以外に、クレジットカード系のローンや、信販会社系のカードローンなどがありますが、消費者金融とおおむね一緒です。
イメージは違うかもしれませんが、適用される法律は「貸金業法」でまったく同じです。
その他、クレジットカードのキャッシング枠も貸金業法が適用されるので、性質はほぼ同じです。
なお、カードローンの限度額が100万円以上の場合、利息制限法に基づき必ず上限金利は15.0%となります。
どうせなら金利の低いところから借りたいと思うのは当然ですが、金利が低いローンのほうが、審査は厳しくなります。
金利の低いローンであるほど、回収不能が出てしまうと利益が飛んでしまいます。そのため、審査を厳しくしています。
遅延損害金は高くなる
約定返済日に返済が遅れた場合には、あらかじめ決められた金利とは別の金利が適用されます。
遅延損害金というものです。
これには貸金業法法の根拠があり、どの業者も20.0%で設定されています。滞納を解消するまで、この金利が適用されます。
元の金利が、18.0%だろうが、15.0%だろうが、あるいはもっと低くても関係なく、20.0%となります。一律に、残金について遅延損害利息を支払うことになります。
もっとも、遅延損害金を支払えばそれでいいだろうと、気軽に滞納してはいけません。
滞納があることで、確実に信用を失います。こちらのほうがずっと問題です。
月をまたいで滞納すれば、個人信用情報に確実に記録され、クレジットカードも含めた他社の審査のときにこれが参照されてしまいます。
こうして、滞納する人は信用低下とともに、だんだんと審査に通らなくなっていくのです。
滞納にはくれぐれも気を付けましょう。
カードローンを利用する場合の手数料は?
カードローンを借りていて、利息を支払うのは当然のことです。
ですが、利息以外に支払う費用もあります。
工夫次第でこのような手数料は減らせます。知識を持って賢く使いこなしたいもの。
カードローンの利用で発生する手数料は、次の2点です。
提携ATM利用手数料 |
振込手数料 |
これ以外の手数料はありません。たとえば、振込融資を受けるときに、振込手数料を利用者が負担することはありません。
繰上げ返済をするときの手数料なども、住宅ローンでは普通ですが、カードローンでは設定されていません。
提携ATMの手数料が掛かる場合、掛からない場合
銀行カードローンの場合は、日ごろ使っている銀行を使えばいいので、手数料が発生するイメージは持ちやすいでしょう。
基本的には普通預金口座から引き出すときも、カードローンも一緒です。
他の銀行やコンビニATMを利用するときは、基本的に手数料が発生します。
その他自分の口座のある銀行ATMでも、土日祝日や夜間に、手数料が発生する場合があります。これは銀行との契約次第です。
消費者金融の場合は、利用する業者により、手数料の発生するATMが変わります。
大手の場合はこうなります。
プロミス・・・三井住友銀行なら無料、コンビニのLoppi、Famiポートを使った返済も無料 |
SMBCモビット・・・三井住友銀行なら無料 |
アコム・・・すべて手数料が発生 |
アイフル・・・すべて手数料が発生 |
レイクALSA・・・すべて無料 |
アコムやアイフルの場合は、契約コーナー内にある自社ATMでないと手数料が発生します。
なお、提携ATM利用の際の手数料は業界一律です。
1万円までの取引・・・110円 |
1万円を超える取引・・・220円 |
最近では、セブン銀行のATMで、スマートフォンアプリで引き出す方式があり、アコム以外の大手で実施しています。
こちらは、常に手数料が発生します。
たび重なると、手数料だけでそこそこの出費になりますので気を付けたいものです。
振込手数料が掛かる場合
消費者金融の多くは、振込みで借入れが可能です。この際、利用者の側に手数料は発生しません。
問題は返済時です。
振込みでの返済は、特に一括返済や繰上げ返済などの際に利用することが多いものですが、振込手数料は利用者負担になります。
とはいえ、振込みを使わなければならないのは、中小消費者金融の場合が多いです。
アイフルを除く大手の場合、インターネット返済を整備しています。インターネットバンキングを使った返済なら、手数料無料です。
インターネットバンキングがない場合は、多くの場合で手数料が発生することになります。
まとめ
カードローンの利用により発生する、金利・利息と手数料を見てきました。
金利は、消費者金融と銀行という大きなくくり以外は大差ないのですが、提携ATMや振込返済利用時の手数料には差があります。
借り入れる際には、手数料のことも考えて契約するのがいいでしょう。