金融機関によっては「フリーローン」と呼ばれる多目的ローンは、フリーと冠されているだけあって、一般的なカードローンよりも簡単に借りれるイメージを持っている人がいます。
果たしてその真相はどうなのでしょうか?
一般的なカードローンとの違い、メリット&デメリットも合わせて見ていきたいと思います。
多目的ローンはフリーじゃない
多目的ローン(フリーローン)とは、金融機関に借入を申し入れる時に「○○にお金を使いたいので貸してください」と申し込むのが特徴です。
一例を挙げると
・引っ越し代金に使いたい
・家具家電を購入したい
・治療費に使いたい
などが挙げられます。
なお、事業目的や投資目的で借りることができません。
はじめに、「引っ越し代金に使いたい」と思って借りた時に「やっぱり家具家電のためにも使いたい」と思った時は、別で申し入れしないといけないため、ひと手間かかります。
その一方、一般的なカードローンは審査に通れば借り入れできるお金は何に使っても構いません。
引き出す際に毎回審査を受ける必要もないため、多目的ローンほど手間がかからないのです。
このように見ると、多目的ローンは「自由に使えるローン」とは言えないことが分かります。
「多目的ローンは、一般的なカードローンよりも簡単に借りれそう」と思っている人達は気をつけてください。
後述しますが、一般的なカードローンよりも審査が厳しくなっているため、なかなか借りることはできません。
低金利、一括振込、etc。多目的ローンを利用するメリット
全通した内容を見ると「多目的ローンでお金を借りるのは面倒くさそう」と思った人もいることでしょう。
しかし、多目的ローンには様々なメリットがあるため利用価値は十分にあります。代表例を紹介しましょう。
カードローンよりも金利が低い
借り入れする金融機関にもよりますが、多目的ローンの金利は10%前後が相場です。
中には5%程度の金融機関もあります。
その一方、カードローンの金利は14%~です。
見てわかるように、多目的ローンの方が低金利となっています。
カードローンで借金すると「金利が厳しくてなかなか返済が終わらない」というのはありがちなことなので助かります。
散財しにくい
旅行、娯楽、ギャンブル、生活費、様々なことに借入金を使ってしまった…。
ついつい散財してしまい借金が積み重なってしまうケースは珍しくありません
これは、カードローンでありがち。
カードローンは、ATM感覚で気軽に引き出せてしまうので散財しやすいのです。
前述したように、多目的ローンは特定の申告でしか使うことができないため、あっちにもこっちにもお金を使うことがなく無駄に借金を重ねる必要がありません。
まとまったお金が一括で手に入る
カードローンの場合は、あらかじめ決められた借入限度額の範囲内で、好きな時に好きな金額だけでATMから引き出すのが通常です。
その一方、多目的ローンの場合は、申請した金額が一括で指定の銀行口座に振り込まれます。
多目的ローンは、「ATMにお金を引き出しに行くのがめんどくさい」「まとまったお金がすぐ欲しい」という人に好まれているのです。
期日、口座引き落とし、etc。多目的ローンのデメリット
多目的ローンには、前述したメリットがある一方で、以下に紹介するようなデメリットもあります。
利用が限られている
前述している通り、多目的ローンで借り入れした金額は、申請している目的のみにしか利用できません。
散財しにくいメリットはあるものの、デメリットとして挙げざるを得ません。
返済期日がある
カードローンは、返済期日がないため、何年もダラダラと返済し続けている人が多いです。
その一方、多目的ローンは返済期日が決められています。
明確な返済プランがないと返済は難しいです。
返済は口座引き落とし
カードローンの返済は、消費者金融やコンビニのATMから振り込むのが通常ですが、多目的ローンの返済は債務者の銀行口座から引き落としされます。
毎月決まった日時に決まった額が引き落とされる仕組みなので、カードローンのように「毎月○○日までに最低返済金額を振り込んでください」というものではありません。
毎月、口座残高がギリギリの人が借入するのは厳しいでしょう。
多目的ローンの審査に通るポイントを解説
ここからは、多目的ローンの審査に通過するポイントを解説します。
多目的ローンの利用を考えている人は参考にしてください。
勤続年数や年収条件を確認
カードローンの審査は、主婦や学生のアルバイトでも通りますが、多目的ローンはそうはいきません。
多目的ローンの審査は、勤続年数や年収を元に慎重に行われる傾向があります。
条件は金融機関によって異なりますが、「勤続○○年以上」「年収○○百万円以上」となっていることが多いです。
他社の借金を返済しておく
カードローンの審査は、他社で借金している債務者でも通過しやすいですが、多目的ローンの場合はそうはいきません。
多目的ローンの借入先は銀行であり、銀行は消費者金融よりも厳しい審査を設けています。
そのため、多目的ローンを希望する場合は他社の返済を終えてからの方が良いでしょう。
必要書類を確認しておく
多目的ローンを申請する際には、以下の書類が必要になります。
・本人確認書
・収入証明書
・資金使途確認資料
本人確認書は、免許証や保険証、住民票などとなっており、収入証明書は、源泉徴収票や給与明細です。
資金使途確認資料は、何に使うのかを証明するための資料となっており、見積書や商品のカタログなどとなっています。
これらがないと、2度手間3度手間となるので気をつけましょう。
返済プランを立てておく
多目的ローンは、返済期日と毎月の返済日、返済金額が決まっているため返済プランが明確でないと借り入れすることはできません。
ボーナスが出た時に返済額を少し増やすなどの返済もできるため、完璧な返済プランである必要はありませんが、大まかに決めておいた方が良いでしょう。
なお、返済期間は6か月~15年程度で設定されていることが多いです。金融機関によって異なるので事前に確認しておきましょう。
借入までに時間がかかることを考慮しておく
カードローンの審査はインターネットで完結することが多く、即日通ることもあります。即日の借り入れも可能です。
その一方、多目的ローンの審査は郵送や店舗来店が必須となっています。
審査結果が出るには最短でも2週間ほどかかるため、すぐに融資してもらいたい人には向いていません。
○○ローンという商品に着目
金融機関によっては、「○○ローン」と名づけている特定の商品を用意していることがあります。
例えば、
・教育ローン
・住宅ローン
・自動車ローン
・ブライダルローンなどです。
もし、多目的ローンを申請したい理由がブライダル目的で、審査を希望している銀行にブライダルローンがある場合は、多目的論ではなくブライダルローンを利用することをオススメします。
多目的ローンよりも低金利ことが多いです。
審査を申し入れる前に複数の銀行を比較して、自身の目的にマッチしたローン商品がないかチェックしましょう。
フリーローンはどこで借りられるの?
ここまで様々な内容を紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?
デメリットもありましたが、借りてみたいと思った人も多いと思います。
フリーローンは主に銀行で借りられるものです。借入先の銀行には以下のようなものがあります。
・都市銀行…金利が安いですが、審査が厳しい。
・地方銀行…銀行の営業地域内に住まいや勤務地があれば借りられる可能性が高いです。金利も安め。
・ネット銀行…店舗がないためネット経由で審査完結できます。
まとめ
多目的ローンと一般的なカードローンとの違いが分かっていただけましたでしょうか?
知らなかった人たちも多いと思いますので、これを機に銀行に足を運んでみてください。
お金を預ける以外の有益な使い方が出来ますよ。